コンビニやスーパーマーケットなど様々なお店で現金支払いなどをしたときに、角が欠けたお札や錆びた硬貨をお釣りとして受け取った経験はありませんか?
また、インクのようなもので汚れたお札などもいつの間にか受け取っていたといったような経験はないでしょうか?
角がかけたお札や錆びた硬貨などを支払いで利用するときは正直気が引けて使えなかった経験が個人的にあるんですが、皆さんもそういった経験はありませんか?
この記事では破れてしまっているお札や角がかけているお札、錆びた古い硬貨など実際にコンビニやスーパーで使えるのか不安な場合の使える基準を紹介します。
また、破れたお金や古くなったお金のその先を紹介します。実際に調べると「こんな基準があったんだ!」「そんな使われ方しているんだ!」といった面白い豆知識をお伝えします。
ウーバーやるとよく破れたお札渡される
こないだはセロハンテープで補強されたお札渡された。
ATMに入るのかいつも心配になる… pic.twitter.com/S5CwddPcZY— 無能な健常者@お豆腐メンタル (@tofumental42) April 6, 2020
破れたお金や角が欠けたお札はコンビニスーパーで使える?
基本的に問題なく使えます。
セロハンテープ破れた部分を補修したようなお札でも使えます。ただし店員さんによっては断ってくる人もいます。ですが、お金の価値が失われているわけではないので当然使えるんです。
ただし、ATM・自販機・両替機には入れないようにしてください。故障して取り出せなくなりさらに破けたりする可能性が高いです。又修理代を請求される可能性もあります。
古くなったお金は誰が決めているのか?(擦り切れたお金や変色した硬貨)

冒頭でも言いましたが、現金などで支払いなどをするとお釣りをもらいますが、角が欠けたお札や錆びたようになっている硬貨をお釣りでもらうことがあります。
ただ、実際にお札や硬貨というものは古くなっていくのは当たり前ですが、誰が古いと決めるのでしょうか?あまり考えたことがないとは思いますが、冷静に考えると古くなったお札や硬貨は誰が判断して回収しているのでしょうか?
ここまでいうと多くの人が銀行で判断しているのでは?と想像も難くないと思います。
ではどんな方法で判断しているのでしょうか?
答えは「現金処理機」です。現金処理機とはお金を数えることができるコピー機のような機械です。
この現金処理機は
- 大きさ
- 厚さ
- 材質
- もよう
などを瞬時に読み取ることができ、古くなって傷んでしまったお金とまだ使えるお金を自動で仕分けてくれる機能があります。
現金処理機でできること

- お札の枚数を数える
- 大きさ・厚さ・材質・模様を読み取れる
- 使えないお金と使えるお金を自動仕分けできる
- 偽札を見破る
- 帯付きの札束を作成できる
ここで現金処理機に弾かれてしまったお金も出てくるわけですが
現金処理機からはじかれてしまったお金は「お金として認識されていない」ということになるため
使えないお金と判断されます。
破れたお札・角が欠けたお札は使えるの?交換場所はどこ?
うっかりお札を破ってしまったという経験はありませんか?
小さい頃大切に持ちすぎて確か破った記憶があるんですが、銀行に行って交換してもらうことができました。
ちなみに多少ビリっとなっているお札でもセロハンテープなどを使うことで普通にお店で利用することもできます。
ただし、自動販売機やATM、両替機などに入れると故障の原因になるので絶対に入れないようにしてください。
ここでは交換できる場所と交換してもらう際のお金の交換できる基準を紹介します。
破れたお札を交換してもらうことができる場所

- 日本銀行(本店もしくは支店)
- 地方銀行
で交換してもらうことが可能です。
損傷がひどくないお札であればすぐに交換してもらうことができますが、判断が難しい場合は日本銀行へ送り判定し本物と判断されたときに綺麗なお札に交換してもらえます。
交換する際は念のため以下のものを準備しておくと安心です。
- 身分証明書
- 通帳
- 印鑑
この3つが必要になることはあまりありません。通常はすぐに交換してもらえます。
破れたお札を交換できる基準
もちろん破れたとしても角が欠けていたとしてもお金の価値自体がなくなったわけではないので使うことができます。
ただし、破れているお札の場合はお金の残っている面積によって基準が変わります。
日本銀行の公式サイトでも紹介されているので覚えておきましょう!
1.引換対象
日本銀行による引換えの対象となる現金(以下「損傷現金」といいます)は、以下のとおりです。
- (1)汚染、損傷その他の理由により使用することが困難となった銀行券
- (2)磨損その他の事由により流通に不適当となった貨幣
日本銀行は、両替業務は行っておりません。両替をご希望の方は、お近くの金融機関にご相談ください。
2.引換場所
損傷現金の引換えは、日本銀行の本支店 [PDF 83KB]において取り扱っています。
日本銀行の電算センター(東京都府中市)、発券センター(埼玉県戸田市)、国内事務所および海外駐在員事務所においては取り扱っておりませんのでご留意ください。
なお、損傷現金の引換依頼は、郵送では受付けておりません。
3.窓口時間等
- (1)損傷現金の引換えは、日本銀行の営業日の午前9時から午後3時まで取り扱います。
(2)および(3)の事情もございますので、日本銀行では事前のご予約をお願いしています。- (2)損傷現金の引換えは、損傷現金を受け付けた後、速やかに所定の手続に則って行いますが、その数量、損傷度合等によって、引換えのために要する時間は異なります。
- (3)日本銀行では、損傷現金の引換えについては、過去の取扱数量の実績等を踏まえ、その取扱のために必要と考えられる態勢をとっていますが、損傷現金の数量、損傷度合等によっては、当日中に引換えを行えない場合があります。この場合、日本銀行では損傷現金は営業日を跨いでお預りすることはできませんので、その一部または全部を引き取って頂き、後日お持ち込み頂くようお願いすることがあります。
4.引換基準
日本銀行は、以下の基準に従い損傷現金の引換えを行います。以下の基準を満たさないものについては、失効となります。
(1)銀行券
表裏の両面が具備されている銀行券を対象とします。具体的な引換基準は以下のとおりです。
- イ.券面の3分の2以上が残存するもの
額面価格の全額をもって引換えます。- ロ.券面の5分の2以上3分の2未満が残存するもの
額面価格の半額をもって引換えます。額面価格の半額に一円未満の端数がある場合には、これを切り捨てます。なお、銀行券の紙片が2以上ある場合において、当該各紙片が同一の銀行券の紙片であると認められるときは、当該各紙片の面積を合計した面積をその券面の残存面積として、上記の基準を適用します。
(2)貨幣
模様の認識ができる貨幣を対象とします。具体的な引換基準は以下のとおりです。ただし、災害その他やむを得ない事由により量目が減少した貨幣については、以下の基準にかかわらず、模様の認識ができることを条件に額面価格の全額をもって引換えます。
- イ.金貨
量目の98%以上のものについて、額面価格の全額をもって引換えます。- ロ.金貨以外の貨幣
量目の2分の1を超えるものについて、額面価格の全額をもって引換えます。出典:日本銀行公式ページより
三分の二以上の面積が残っているお札→全額交換

出典:日本銀行公式ページより
このように三分の二以上が残っていれば全額交換となり、1万円は1万円として、5千円は5千円として、千円札は千円札として交換してもらうことが可能になります。
五分の二以上3分の二未満→半額交換

出典:日本銀行公式ページより
三分の二未満であれば、破れたお札の半額のお札又は硬貨と交換してもらうことが可能です。
五分の二未満→失効(0円)

五分の二になるとお金の価値がないと判断され失効したことになります。
出典:日本銀行公式ページより
お金として使えないと判断された元お金たちの行方

お金として使えないと判断されたお金ってどこにいくんだろう?と思ったことがある人もいると思います。
その行方は「回金センター」というところへ運ばれます。
回金センターでまとめられた後は「日本銀行」へ運ばれ、
- 硬貨はさらに造幣局へ運ばれ→溶かされ→再び硬貨に生まれ変わる
- 紙幣は日本銀行で流通させられないと判断されたら「細かく裁断」されます
紙幣(お札)に関しては、本当に使えないと判断されたものは細かく裁断されると言いましたが、年間でどのくらい裁断されると思いますか?
なんとその数
年間約26億枚(2018年度)

こんなふうにマジで裁断されていくんですw
裁断された使えない紙幣(お札)の行方
- 約4割はなんと焼却処分されます
- 残りは再生紙として封筒やボールペンなどの面白グッズに変身したりします
ちなみに日本銀行の松江支店には裁断クズ紙幣を使ったひとりがけソファーが!!w
使われたお札は3億5000万円分ですw